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豊川店
イメージを現像する
投稿日:2025/7/31     更新日:2025/7/31
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ライフスタジオで夢だったカメラマンになって5年が経とうとしている。
私はもともと美しい写真とか、芸術的な写真が撮りたくてカメラマンになったわけではなかった。
思い返すと、「写真を通じて人と心を通わせ、喜んでいただくこと」こそが私の夢であり、それは今も変わっていない。
むしろ、自分のスタイルとして確立されている。
では、
それだけで良いのか?
と問われれば、そうではない。
ライフスタジオでは、カメラマンにある程度の自由が与えられている。
もちろん、良い意味での自由である。
だからこそ、カメラマンをやっているなら、
色んな写真を撮れるようになりたい。
楽しさを全面に出した写真もとにかく好きではあるが、
美しい写真や芸術的な写真も撮れるカメラマンでありたい。
正直、自分の技術は まだまだである と思うことが多いけど、
「こんなのが撮りたい」というイメージに対しての自分の対応力は少しずつでも向上していると感じている。
撮影したのはハーフ成人式の女の子。
10歳を過ぎると、見た目が大人に近づいていると突然感じるような印象がある。
これは個人的なことだが、私は小さい頃の写真は残っていても、だいたい小学3年生くらいからの写真は比較的少ない。
反抗期も経験したし、そういう自分の境遇があるからか、
10歳以上の撮影はより印象的な写真が残るように心がけている。
貴重な機会になると強く感じるから。
そして、
「美しい光」
これが今回の大きなテーマ。
撮影させていただいた子は目鼻立ちと長いまつ毛が印象的で、
5年生とは思えないほど可愛らしくお茶目な一面もありながら撮影をすごく楽しみにしてくれていて、
私の撮影の意図に応えようとしてくれる子でした。
これらを踏まえどんな写真を撮りたいかイメージするのだが、
この子と撮影前にコミュニケーションをとる中で、
頭の中にこの画が出来上がっていた。
まさに、この写真の光とポージングと画角。
その後はイメージをどのように現像するかが問題になる。
自分の中にある知識と技術の引き出しを探りながら準備をし、写真を撮る。
まず、本人には光源の方へお顔を向けてもらうので、髪飾りが見えるように付けてもらう。
光はシンプルで、スポットライトを右上から当てるだけ。
お顔の向きは下に向けて顔自体に陰影をつけることもできるが、
大人っぽさを強調できるよう、敢えての上向き。
同時に、「目鼻立ちと長いまつ毛」が強調できるように、お顔全体がこの写真の中で一番光の露出が高くなるようにしている。
逆に肩から背中にかけ影がつき、それによって陰影差ができているが、
それだけでは比較的普通なので、前ボケを使う。
前ボケもありきたりにならないよう、
お着物の色にも合わせたオーロラ色のガラス小物。
オーロラ色が活きるようスマホのライトを当てている。
お着物、髪飾り、小物(手袋)が写るようにポーズをつけ、画角もバランスを整える。
そして前ボケが主張しないよう調節しながら、シャッターを押す。
画角は分割法を用い右上に主体(横顔)を写し、
そこから光の露出が対角の左下に向けて落ちていくが、
前ボケを入れたことによりグラデーションのように演出し、顔に視線誘導ができるようにもなっている。
「こう撮りたい」を撮ることは、思っているよりも難しい。
でも今の自分にできることを最大限発揮してイメージを現像する。
その向上心を撮影に出すことができるライフスタジオの撮影スタイルは、
今でも大好きで、強みだと思っている。
Studio by LIFESTUDIO HAMAMATSU
Photo by Takashi Umino
Coordinator by Mari Hayashi
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