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I’ll be by your side. 2016/6/4

投稿日:2016/8/7

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I’ll be by your side.

2016/6/4
 

「私はあなたのこと、家族だと思っているよ」

電話の向こうから優しく聞こえてきた声はたしかにそう言っていました。

 

あわただしく 過ぎ去っていこうとしている5月。新しくコンセプトを決めた.withのスタイリングコンセプト「スタンダード」に合わせた衣装の買い付けのために共に働 く先輩と韓国出張に行ってきました。

韓国に行くのは7ヶ月ぶり。以前韓国に留学していたこともある私にとっては人も食べ物も文化も馴染み深い、第2の故郷 です。兄弟3人とも韓国に留学経験のある私の家にとって韓国はとても身近なところなのです。正直勝手な自己判断ですが、韓国人の誰よりもキムチに対する愛だけは負けないと思っ ています(笑)。日本でもレストランでご飯を食べていても思うのは「あ~キムチたべたい」…キムチホリックです。

今回行ってきた韓国出張。衣装の買い付け以外にも大きな目的がありました。それはお世話になっている先輩の大切な家族の記念写真を撮るということです。親族の集まるお家を訪問し、食事や会話といった家族団欒の時間を共にしながら、親族写真や家族写真を撮るのは私にとって初めてのことでした。ずっと側で働いてきた人の、家族に会い一日を共にすること、話を交わすこと、その家族の空気に触れること、そしてその家族が住む場所に溶け込むということ、すべてが初めてでした。

先輩の家族がどんな家族なのか、どんなところで育ってきたのか、少しの緊張と会ってみたい知りたいという思いとが混じり合いながら、その瞬間を待っていました。夏のように暑く、日差しが照りつけるバスターミナルで迎えを待っていると、真っ黒でぴかぴかに光った一台の車がビュンと私たちの目の前に止まりました。先輩の弟さんです。スタイリッシュなファッションとクールにセットした髪型、Facetimeや写真でしか見たことのなかった弟さんに初の対面です。車の運転席と助手席に座りながら、久々の再会に話をしている二人の横顔はやっぱり似ているんだなあと後ろから見つめがながら勝手にそう思っていました。

到着したお家は準備されたご飯のいい香で満たされ、子供達の「アンニョンハセヨ」という元気な声、お父さんお母さんや、おばさん、おじさんの「よくきたね、元気だった?」という声や笑顔でとてもにぎやかでした。大きな荷物をわたわた部屋に運びいれ、一息。みんなが揃ったので、お母さんの愛情たっぷりのご飯をいただきながら家族団らんの時間をともにすることになりました。ダイエットをしていたはずなのに、ご飯がおいしくて箸がとまりません。お母さん手作りのキムチが最高で私の近くにおいてあったキムチのお皿はほとんど私が全部たいらげてしましいました。早朝の出発で少し眠たくて疲れていましたが、子供達の無邪気な姿に元気も復活し、お腹もエナジーも満タンに充電されました。私の容量には納まらないほどのエネルギーと歓迎したいという想いでした。そんなこんなで夜遅くまでみんなと過ごしました。

今までずっ と側にいて、一緒に仕事をしたりプライベートでも遊びに行ったりしていた先輩でしたが、たった1日をその人の家族と共に過しただけで、私の見たことのなかった「先輩」の姿が見えてきたような気がしました。私が見たことのな かった、、というよりも自分がそういう先輩の姿に気がつけなかったことに対して、私はこんなに長い時間を共にしながら何をしてきたんだろうと感じてしまいしました。

今まで写真でしかみたことのなかった先輩の家族、先輩の話でしか聞いたことのなかった家族。実際に会って話をし、その人達の心が見えてきた時、こんなにあたたかくて裏表なく私を心の底から迎えいれてくれる姿に驚きを隠せませんでした。

 

はじめて身近にいる人の家族写真を韓国という地でした撮影、はじめて会った先輩の家族。

そして繋がる会話を楽しみながら過ごしている家族。

外国からやってきた見ず知らずの私を、ごく自然に、そして家族のように、接してくれる家族。

 

私の目の前広がる言葉や料理には相手を思う気持ちが溢れていました。

 透き通ったような優しい目で初めて会う外国人の私に「よく来たね」と微笑みかけてくれるお父さん。

「キムチ大好きなんだね、よく食べるね」と私の目の前に山盛りのキムチを出してくれるお母さん。

少しでも長く一緒いられるように移動の手配や泊まるところの手配までしてくれて、ハードスケジュールの日程に体は疲れてないかと心配してくれる先輩の弟さん。

会ってすぐから飛び付いて離れない可愛くて素直で甘えん坊さんの先輩のお兄さんの3人の子供たち。

 

「私はみんなの親族でもなんでもない外国人なのに」と思っていたのは、私自身だけでした。

今回の韓国出張の大きな目的は衣装の買い付けとお世話になっているデザイン室の訪問でした。3泊4日の濃くてハードな日程を終え、帰国の途につきました。そんな時間の中で最後まで、いや、今もずっと心に残っているのは、今回の旅行の1番の贈り物は私の先輩の大切な人たちに会い、知り、話をし、おいしいご飯を食 べ、笑ったり騒いだり、そんな時間を共にすることが出来たことでした。先輩が以前話していた自分の家族に対する話。それを知っていたからこそ、そして日本で頑張る先輩を知っていたからこそ、今回みんなが揃って一緒に過ごせた時間は、お互いに対する想いの溢れた時間でありました。それは私にとっても、とても幸せな時間でした。そこ で笑っている先輩やお父さん、弟さんの姿や言葉は今まで感じたことのないぐらい、本当に相手に対する想い、相手を思う想い、いろんな想いが積もっていました。それは迎えに来てくれた弟さんの車に乗った瞬間から、最後の日程が終了し、空港を去るとこもずっと感じていました。

「無事についたかい?」「ご飯は食べた?」「疲れていないかい?」「もう少し会える時間はあるか?」「来てくれたありがとう」「次はあえるだろうか」

そして離れ際に握り締めて握手をした弟とお姉ちゃんの手。

普段は恥ずかしくて中々言えなかったり、出来なかったりしてしまうようなことが自然としみわたってきました。弟さんと先輩のその手を見ていると、久々にあった母が別れ際にぎゅっと握り締めてくれる手を思い出しました。たくさんの想いを上手く言葉ではいえないけれど、その握り締めてくれた手、一つですべてが伝わってくる。そんな光景を見ながら、その瞬間を一緒にすることが出来てよかったなあと思いました。

どんなに離れていても、一緒にいる時間が多くはなくても、家族を思う気持ちがこんなにあるって本当に幸せなこと…

そんな家族を持っている先輩はきっとこれから先どんなことがあっても突き進んで行くことが出来るんじゃないかと思いました。

 

家族ってなんだろう?

大切な人ってなんだろう?

 

家族はこうじゃなきゃいけないっていう形態の決まりはないと思います。何よりも大切なのはどれだけ想っているのか、そして思いやっているのかが家族の価値なんだと先輩の家族に出会って思うようになりました。お母さんが作ってくれた何種類ものご飯も、電話から聞こえてくる言葉も、向けられた表情も、全てに相手に対する測ることのできない想いがつまっていました。なかなか揃うことの出来ない家族の集まりに、一緒に溶け込ませてもらい、家族写真を撮る尊い機会に恵まれたことに本当に感謝の時間となりました。たった1日ではあったけれどもこれからの私自身にとっても意味のある貴重な時間で何にもかえることのできない大切な大切な贈り物をもらったような気持ちです。

 

今回の撮影で撮った写真達はフレーミングがどうこう、写真の技術的な面がどうこうというよりも、そこにいる人たちのその想いを、そしてみんなが過ごしているその瞬間瞬間をそのままに写したいと思いながらカメラを向けていました。みんなが一緒に集まっていられることの喜びを、いつまでもまたみんなに感じてもらえるようにと思いながら、一緒に売店にアイスクリームを買いにいっているところも、そしてそのアイスにかぶりついているところも、みんなでご飯を囲んでいるところも、お母さんとお嫁さんが一緒に干していた洗濯物も、大人の話には飽きてゲームをしている子供達のくつろいでいる姿も、すべて残したいと私にそう思わせるものばかりで溢れていました。

 

 

 

 

 

 

「私はあなたのこと、家族だと思っているよ」

電話の向こうから優しく聞こえてきた声はたしかにそう言っていました。

 

―成田空港について、電話先でお父さんがくれた今でも忘れない言葉―

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人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
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