店舗フォトジェニック集Photogenic

私のphotogenic

2020/9/20

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Photo by Lisa

Coordi by Hanaka

 

「photogenic」

 

翻訳すると、「写真映えする」「写真向き」「写真写りがいい」など。

 

ライフスタジオのHPにおいて特徴的なページである。

ライフスタジオを代表するフォトギャラリーとしての役割もあり、写真に対する想いも記している。

 

ライフスタジオでは、現在お客様投票によって月のベストフォト「photogenic」が決まる。

カメラマンにとっては名誉なことで、獲得を目指す賞でもある。

 

「今月は何を載せよう」

撮影を振り返りながら写真を選んでいる。

 

可愛いらしさを倍増させて表現したベビーか、

仲良しが伝わる元気な兄弟写真か、

大人のような魅力を感じさせるジュニア写真か、

 

思いを込めたたくさんの写真から1枚を選ぶのは容易ではないが、それでも選択した理由がある。

 

今回、この写真を選んだのは、

この写真を見ると、ご家族の皆さまと、撮影の時間を思い出すからだ。

 

決してスムーズな撮影ではなかったが、

とっても思い入れ深い、素敵で楽しい時間だった。

 

3歳男の子の着物撮影。

寝起きに、知らない場所で知らない人に囲まれて話しかけてくる。

着慣れていない着物の着付け。

まだ3歳の子からしたら訳も分かる筈なく、嫌がるのは自然なことだ。

 

この子も例外なく、もの凄く嫌がった。

パパに抱きつき「イヤーーー!!」と叫ぶ。

スタッフへ向けられる警戒の目。

 

一旦着付けは中断して、

子供に安心してもらうところから始めることにした。

 

幸い「帰りたい」と言うことはなかったので、パパママと遊んでもらうことにした。

家族だけの空間に慣れてきたところをこっそり撮ろうとした。

私は空気にでもなったつもりで、息を殺して、家族がフレームに収まるポジションにつく。

 

が、甘かった。

カメラのピントを合わせる「ピピッ」という音にも反応し、一人カメラを見る。

あまりにも俊敏にカメラを見るもので、設定からピントの音を消した。

ちゃんとピントは合っているのか、というドキドキが私に加わった。

 

パパママと遊ぶにも、興味を持たせる提案をしなくてはいけない。

絵本がダメなら楽器、楽器もダメならシャボン玉やろう。

たくさんたくさん、パパママにご協力いただいた。

 

子供に本を読んでもらったり、シャボン玉を吹いてもらったり、くすぐってもらったり、など。

そういった行動だけでなく、パパママは落ち着いて「その時」を一緒に待ってくれた。

私の指示を信じて、汲み取って、この状況すら一緒に楽しもうとしてくださった。

 

時間が経つにつれ、私は少しずつジャブ(小ボケ)を入れていく。

子供の口元が緩む。

というか、緩みそうなところを我慢するように口元を噛み締め顔を背けた。

 

繰り返してみる。

今度は寝たフリをした。

けど鼻の下は伸びている。

そして我々は確信した。

 

「あ、これは効いている。笑」

 

この子のツボにハマりそうな投げ掛けを色々とトライしてみる。

すると、やはり同じ反応。

笑うのを我慢する姿が可愛くて面白くて、パパママみんなで笑った。

 

その後も笑わせたいスタッフと笑いたくない子供の攻防は続くけれど、パパママとみんなで協力しながら盛り上げる時間はとても楽しかった。

 

そんな時間が続き、安心して楽しんでくれるようになり、

その後、着物も洋服も頑張ってくれ撮影が終了。

 

後でコーディから聞いた話だけど、撮影後に「とっても楽しかった。」と写真を見る前からママさんは涙を流してくださっていたそう。

 

その話を聞いてジーンとしたのは、私もきっと同じ想いだったから。

 

写真を見たママさんは、たくさん涙を流してくださった。

「家宝にします」とまで仰ってくださった。

 

この写真を見ると、この日の、この時の、この家族を思い出す。

楽しかった思い出が蘇る。

ご家族に寄り添い、「一緒に」大切な時間になる過ごし方をする。

戻らない時間を写真に収める。

受け手の「宝物」になるくらいの価値を私たちは作ることができる。

 

こうした写真と時間を今後も作り上げていきたい。

そう思ったから、今回この写真が私のphotogenic。

 

私が大切にしたい、と思えることを大切にすればいいのだ。

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