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名古屋西店
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写真分析 寄り添う

投稿日:2021/1/27     更新日:2021/1/27

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Photo by Kaori Kobayashi
Cordi by Takuma & Nana

in YokohamaAoba

 

 

この仕事をしているとよく言われることがあります。

「子ども好きなんですね」

もちろん、大好きです。
小さなbaby、元気一杯kidsも、大きくなって年頃になったjuniorも。

事務所に戻ればスタッフ同士で出会った子どもたちの撮影エピソードを話したり、
ここが、この瞬間が、可愛かった、この反応が面白かった、楽しかった・・・云々、
盛り上がることも日常なくらい好きです。

 

でも正確に言うと、大好きになった、という方が正しいかもしれません。

この仕事を始めるまで私は全く別の仕事をしていて、周りにもそんなに小さな子の親戚や知り合いも多くなかったので、
子供と接する機会も多くなく、面接でも「子どもは好きですか?」と聞かれて、正直に、嫌いではないですが、子どもが大好き!というほど、接する機会が今までなかったので、正直わかりません〜みたいな感じで答えたような記憶があります。
 

今思うと、その回答で面接受かってよかったなと思いますが(笑)
 

実際仕事を始めて、最初は様々な年齢の子たちとどのように接し遊んだらいいのかわからず、たじろいでいました。

そこから年齢に合わせて、遊び方を学んだり、アシスタントとしての動きを学んだり、
いろんな学びと経験を積みながら、ここまで来ました。

子ども達と接する上で、何年経っても一番大事だな、と思う教えは、

「その子を、しっかり見てね」ということ。

 

年齢に応じてこのような遊びが好き、こんな特徴がある、など学ぶことはできても、
今日出会う、目の前のその子が、必ずその遊びが好きなわけではないし、
性格も違えば好みだって違って、反応も違って、
それをいかに観察しながら、距離を縮めていくのかがすごく重要で。

それは子どもだけにかかわらず、大人でも同じだと思いますが、
いかにその人を知って、何を自分の中から出していくのか。

それが難しくもあれば、楽しくもあります。

 

繊細で時に大胆で、素直で、それでも小さな体で一生懸命何かを感じて考えて意思表示しようとしている子ども達を見て、
どうしたら楽しんでくれるかな?と考えるのもやっぱり好きで。
笑ってくれたらとっても嬉しいし、緊張している中でも一生懸命頑張ってくれる姿も愛おしいし、
感情が爆発して泣いちゃうのだって、愛おしいのです。

 

私は昔からすごく人見知りな性格でしたが、
ここでこうしていろんな子ども達やパパさんママさんと出会って話していくうちに、
人見知りだけど、人を知っていくことはすごく好きなんだと思うようになりました。

人見知りって結局人を意識しまくっているがゆえなのかなと思います、自分の場合は、ですが。

 

その人を知ること、その人に喜んでもらえるようにすること。

その過程の中で、子どもの持つパワーや繊細さや素直さに心打たれることも多く、
どんどん好きになっていたんだと思います。

 

 

その中でも、赤ちゃんの撮影は特に「その子の気持ちを考えてみる」を重要に思っています。

赤ちゃんはできることが少ない分、意思表示がストレートで、素直に表れます。
思いっきり笑ったり、泣いたりして感情に表れることもいれば、じーっと観察して慎重な子もいます。

初めての場所が苦手なのか、知らない人が苦手なのか、パパママが離れることが嫌なのか、
何か苦手なものが近くに置いてあるのか、お腹が空いたのか、眠たいのか、、、?

 

写真の彼は、とても慎重でした。

じっと観察して、よく人を見ている子でした。

 

最初少し距離感の近い場所で撮影を始めましたが、
どうしても私たちの存在が気になるようで、じーっとこちらを観察。

気にならないように少し距離を取ろうと思い、
二階でまた家族だけの空間を作り、私たちは少し離れた場所からひっそり声をかけていきました。

どうしたって彼には存在がバレてしまっていたのですが(笑)
パパさんママさんがあの手この手であやして遊んでくださり、
少しずつ慣れて、遊ぶようになっていきました。

 

何が好きかな?を探って行くためにいろんなおもちゃをおいて反応を見ます。

フルーツのおもちゃ、そのおもちゃをコップに入れて音を鳴らしてみたり、車をおいてみたり。

ちょっとずつ、興味を持って自分で遊ぶようになっていきました。

隙を見て私たちも声をかけたり、一緒になって遊ぼうとするのですが、まだまだ観察モード。
彼のペースを見つつ、押したり引いたりしつつ、彼を見守っていきます。

 

私はというと、どうしてもカメラを持って近づくと気になってしまうだろうなと思い、
望遠でなるべく距離を取りつつ(ちょっとずつ近づいていきましたが)
彼が今何に集中して遊んでいるのかをじっと見てシャッターを切っていきました。

パパママを見つけて急に表情が緩んだり、かと思えば、こちらを見つけてじっとまた目が合ってしまったり(笑)

一瞬一瞬の表情や動きに、彼の気持ちが見えました。

 

私たちはパパママに紛れながら声をかけたり、おもちゃを渡して見たり、
ちょっとアクションを仕掛けて見たり、引いて見たり、遠くからいないいないば〜して見たり。

こちらもあの手この手で彼とお近づきになれるよう頑張ります。

笑った!と思って声をあげてしまうと、
彼は瞬時に真顔に戻り、私たちをじっと見つめます。

 

ごめん・・・!遊んでいていいよ・・!!と思いつつ、
彼の反応を見て感情が抑えられない私たち。

 

見守りながら、彼の気持ちを考えます。

「ここ、どこなんだ?」
「パパママ、なんで離れているんだろ?」
「あの人たちだれなんだろ?」
「でもおもちゃくれた・・・これ、安全なのか・・・?」
「あ、なんかいろいろ出てきた、これなんだ?」

「見て見て!ママパパ!見つけたよ!(どや)」

 

勝手にアテレコして彼の気持ちに寄り添います。

 

そんななかで見えたこの真剣な横顔。

コップやイチゴのおもちゃ、音が鳴るブロック、、、
いろいろ出してもらったおもちゃのなかで、一際目立つ赤い車が気になるご様子。

真剣なその横顔のほっぺふくふく具合に加えて口がなんとも可愛くて。

場所に慣れてきて、少しずつおもちゃで遊ぶようになってきた彼の集中している横顔がなんとも可愛い。

 

うつ伏せで、なるべく彼の視点と同じに望遠を構えて、静かにシャッターを切ります。

下に余白を空けたのは、いろんなおもちゃの中から彼が一つお気に入りを見つけたことを表せるように手前のおもちゃを写したかったことと、下に余白を入れることで自分との距離感があることを出し、彼が自分だけの空間で集中している表現ができるかな、と思いました。

 

下の余白はバランスが不安定にもなりやすいので、背景の直線でバランスは保ちつつ、
彼の「興味」、彼だけの「空間」を切り取っていきました。

 

もちろん、左右の少し離れたところにパパさんママさんがいてくれて、
彼にとっては安心な場所になっていたのですが。

この集中から、こちらが声かけたりアクションを仕掛けていったところ、
瞬時にパパママにものすごい速さのズリバイで駆け寄っていった姿はなんとも可愛くて
「わ〜ごめんよ〜お姉さんたち静かにするね〜」と言いつつ、
可愛くて可愛くて、そしてあまりの速さに驚いて笑ってしまいました。

 

その子の気持ち、家族の気持ちに寄り添う。

それができて初めて楽しい空間も思い出も、その子のための写真も生まれるものだと思っています。

100パーセント気持ちを理解することはできませんが、型にはめず、目の前の人にまっすぐ向き合い続けること。

それが何よりも楽しくて「大好き」なんです。

 

そうしていくと自ずともっとこうやって表現したい、技術を高めたいという向上心にもつながって。
まだまだ頑張らないと、と思います。静かに燃えます。

 

誰かのために、何かできる自分になる。

 

自分の一番の願いが人に喜んでもらうことなのだということは忘れずに、
この先も進んでいきたいと思います。

今年も頑張るぞ!

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美しさを表現し、思い出を記録する、楽しい遊びの空間

人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
家族の絆とかけがえのない愛の形を実感できる場所として、
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