PhotogenicOmiya

75を超える事1枚

2019/4/11

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Write by Tomiki

Photo by Tomiki

『今日は夢を見るのだ』そのように言って夢を見る人はいないだろう。(いや、初夢を見るときはそのように…) もし仮にもそのような言葉を口にして枕に顔をうずめるのであればそれはどのようなときなのか?間違いなく“幸せなとき”なのだと思います。
カメラマンになり、いつも私達が追求する“写真業という媒体の最終的な形とは何であるのか?”と常に考えます。その一つの形とし“夢を見せることができれば”と思いました。夢と言っても悪夢ではありません!楽しかった思い出の夢です。
私は小さい頃からずっと見続けている夢があります。それは小さい頃に大阪の箕面スパーランドという場所でスケートをした思い出の夢です。無我夢中で遊び回ったその思い出は写真でも残っていますが、として心に写真のように焼き付いています。
父につれられて行ったはじめてのスケート前日にはじめての体験にワクワク楽しみにしていたのに、いざ靴を履きスケートリンクをまえにすると、ちゃんと滑れるのか?大丈夫なのか?という緊張感が私の頭を駆け巡ったことを覚えています。目の前には上手に滑る子どもたちがたくさんいて、自分自身も頭の中でシュミレーションします。「足を前に伸ばして腕を振ってこうやって…」いざ氷の上を滑ると想像を超える感触に驚いてしまいます。つるつると滑る氷上であんなに軽やかに滑っていることがまるで魔法でもつかっているかのように感じられてしまうのです。不安がぐっと喉もとまで押し寄せて口から声として涙として出たのです。
その時、父が手をとりともに滑ってくれました。黙って腕を引きリズムを取って私を先導する父を心強くたくましく感じ、少しずつ自分の足で滑ることができるようになり最後には片足でも滑れるほどになりました。
写真館で写真を撮るということももしかしたら同じような体験なのかもしれません、スタジオにくる子どもたち中には撮影中に突然泣き出してしまうお子様がいらっしゃいます「あんなに昨日写真を撮りに来ることを楽しみにしてたのにどうしたの?」とパパ・ママがおっしゃられることがあります。それははじめての体験にワクワクしていたのに、いざとなったら、どうしたらいいかわからなくて不安が喉もとを過ぎ去って出てきてしまったのでしょう。
そのようなときに私達がそのとき何ができるのか?と考えるときに、良い写真を撮れるような環境を取り繕うのではなく、楽しい思い出にするにはどうしたらいいのか?ということを考える必要があるのではないかと思います。
無我夢中で遊び回る、子どもたちの写真を撮ることもそうですが、心に写真のように楽しかった思い出を焼き付けることができるようなものでありたいと思います。

 

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