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大宮店
マザーズ
投稿日:2012/1/25
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子育ては、壮絶な格闘にして、かけがえのない幸福――。作家の金原ひとみが長編小説『マザーズ』(新潮社)で新境地をひらいた。同じ保育園に子を預けている若い母親3人が、三者三様の苦境に陥ってゆくさまを、それぞれの視点からつづった力作。
タイトルから興味をひかれ、手にした本。
久しぶりの長編小説。
最初は過剰な描写に違和感を覚えつつも、読み進むにつれてかなり引き込まれてしまった。
主人公は3人の若い母親。作家のユカ、モデルの五月(さつき)、専業主婦の涼子は、子供を同じ保育園に通わせる“ママ友”だ。子供との接し方はそれぞれで、夫婦関係はみな順調とはいえない。作家の「ユカ」は仕事と育児に忙殺され、週末だけ一緒に暮らす別居婚を続けるが、精神の均衡を崩し、薬物におぼれる。専業主婦の「涼子」は、子育てに疲れ果て、ぐずる我が子を虐待し始める。モデルの「五月」は不倫に走り、相手の子をみごもってしまう。
それぞれの主人公の状況に自分自身が共感できる部分は少ないのだが、彼女たちが抱える凄まじい孤独と葛藤、苦悩する姿は「これはわたしだ」という思いを抱かせる。
『育児の大敵は孤独だ。孤独な育児ほど人を追い詰めるものはない。輪を出産した時、輪との関係性の中で私は圧倒的な自己肯定感を持ち、それ以上の自己肯定を求めずに済むと思っていた。でもそれは空白を埋めなかった。(ユカより引用)』
『あの、壁をぶち破って土足で踏み込んでくるような赤ん坊の乱暴なコミュニケーションに慣れてしまうと、大人同士の関係が如何に快適で楽で虚しいかが分かる。泣くか母乳か寝るかばかりを繰り返している一弥を見ていると、あの子に二歳など永遠に訪れないような気がしてしまう。(涼子より引用)』
『弥生が私のお腹の中で育ち、子宮から出てきて、どんどんと大きくなり、私にまとわりついたりいたずらをしたり、怒ったり泣いたりしているのは奇跡だ。子どもを育てるという事は、奇跡に立ち会うという事なんだ。(五月より引用)』
この3人の母親が同じ子どもを育てるママ友であり、それぞれの胸の内を明かしたところで結局は本当の意味ではお互いを共有、共感し合うことはできない。いくらか救われることはある。でも結局は子育てと、人生に向き合っていくのは自分自身しかいない。子育てとはやはり孤独な闘いだ。
この小説を読んでいて涙が止まらなかった。
自分自身が育児に疲れ悩んでいた頃を思い出した。(今でも悩みは尽きないが・・)
共感した、とかそんな言葉では表現することができない。
正直共感できない部分もあった。
でも、ずっと自分の中に閉じ込め、出さずにしまいこんでいたものを表現してくれた、
私はずっとこんな風に誰かに言葉にしてほしかったのだ、
そう思った。
母親が子どもに抱く愛おしさと狂気。
主人公たちが胸の内に抱える相反する思い。
「母親とはこうあるべきだ」
「自分はこうなるはずだった」
ただ普通に恋愛して結婚して子どもを産んだ涼子が感じた、
子どもを産む前の自分という存在の「喪失感」。
私も同じような気持ちを抱いたことがある。
小説を読み終わり、1日娘と2人だけの時間を持った。
愛おしかった。
少し経って、ぐずり出した娘に
一瞬にしてイライラした自分がいた・・・苦
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