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目に映る

投稿日:2025/11/15

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デザインとは、その瞬間を「設計」すること。 そして設計とは、被写体、光、背景、そして感情という構成要素を幾重にも重ね合わせ、たった一枚の必然を生み出す作業です。

この撮影は、私が高校生になった彼女と向き合い、彼女の持つ独特な美しさを、どうフレームの中に配置し、強調するかに心血を注いだ時間でした。

彼女はもう何度目だろうか、というくらいに私のレンズの前で成長を見せてくれている女の子です。だからこそ、マンネリではない、最高のクローズアップを追求しました。

撮影前、もちろん私たちはざっくりとしたイメージを共有しますが、もはや言葉はいりません。彼女の動き、視線の先、そして彼女が身に纏う「構成要素」こそが、私にとっての設計図となるのです。

この日は、彼女の魅力を最大限に引き出すために、静謐でシンプルな背景を選びました。彼女がまとうのは、純粋さを象徴する白いドレス。そして、その静けさを打ち破る、情熱的なレースの赤い手袋。このコントラストこそが、今回の撮影の核となります。

 

【 目に映る 】

 

Photo by Chiba

Hair & Makeup by Tajima

Written by Chiba

 

これは、私にとって最も重要な瞬間を捉えた、縦位置のクローズアップです。 写真を設計(デザイン)する上で、私は被写体の持つ最も強いメッセージをどこに置くかを考えます。彼女の場合、それは間違いなく、その神秘的な瞳です。

構成要素(レイヤー)は、たったの4つ。しかし、そのすべてが、見る者の視線を瞳へと集中させるように配置されています。

  • ① 赤い手袋の前ボケ:画面下から斜めに、彼女の赤いレースの手袋をつけた手が持ち上げられ、意図的に大きく前ボケとして画面を覆います。この鮮烈な「赤」は、写真全体に情熱的なエネルギーを与えます。

  • ② 白いドレスの質感:肩口からわずかに覗く白いドレスは、清らかさと繊細さを担い、前景の「赤」との対比を生み出します。

  • ③ 特徴的な瞳:前ボケの赤いレイヤーがフレームのガイドとなり、その中心に、彼女の視線が捉えられます。彼女の瞳は、一般的な茶色とは異なる、光の加減でターコイズブルーが混じっている様にも見える、特別な色を持っています。

  • ④ 彼女の内面:そして最後の、最も重要なレイヤーは、レンズを通して私だけが知る彼女の内なる世界です。この瞳の奥に宿る、高校生らしい戸惑いや、未来への期待、そして私への絶対的な信頼。

前ボケの赤が、その非凡な瞳の色を、まるで宝石を額縁に入れるかのように強調し、見る者に強く訴えかけます。

この一枚は彼女の持つ非日常的な美しさ、そして「白と赤」という極限の色彩の化学反応を詰め込んだ、静かで力強い四重奏なのです。

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それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
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