Photogenic


横浜青葉店
scrollable

瞳 ~Kaori Sasaki

投稿日:2017/7/16

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Photo by Reiri Kuroki
Coordi&Write by Kaori Sasaki

@Yokohama Aoba


奥ゆかしい瞳は、見るものを虜にし、そして考えさせられる。
彼女が何を思うのか。
 
 
日々撮影をしている私たちは、子供たちからどんな風に見えているのだろうか。
私達大人は、大人の目線で話し、そして大人の価値観を子供に教える。
子供は素直で、「違う」と思ったものは縦に首を振らず、逆に「どうしてか」を私たちに問う。
「それが当たり前だから。」と言う答えは答えにならず、
あたかも大人が知らないことが無いかのように、聞く。
そんな経験が日々子供と接する人であれば、誰でもあるはずだ。
 
私が小さな子供の頃は、自分がこんなにも大人になって知らない事がたくさんあるなんて夢にも思わなかった。
大人はみんな神様レベルですべての事を知っていると思っていて、
小学校4年生の時、算数の宿題をお父さんに見て貰ったにも関わらず、翌日学校で全問不正解だった時の私の喪失感と言ったら、計り知れないものだった。
そこから大人の言う事が本当に正しいのか、とても疑問に思う思春期を私は送った。
月日が経ち、自らが大人になってからは、知らないことが多すぎて、
世の中の親となった人々を(もちろん自分の親も)とても尊敬する気持ちが生まれた。
 
この写真を撮った「黒木玲理」と言う人は、私が考える理想の大人の考え方とたくさんの知識を持っていて、何かわからないことがあっても、自分自身の頭の中の過去の引き出しを開き、持っている情報から予想や仮説を立て、答えを導ける人だ。
そんな聡明な一面を持ちつつ、人思いで繊細、少しおっちょこちょいな部分が年上年下関係なく愛される。
彼女の現在の写真は、青葉店に戻ってきてからの写真と、前に青葉店にいた時の物とで少し性質が違う。
後輩の立場の私が言うのはとっても変だか、きっと自ら苦しみながらも、前に勤務した新横浜店で試行錯誤しながらも自らの意思で努力し、写真で何段もの階段を上った人なのだと感じている。
それがこの写真には表れている。と撮影した日から思い続けている。
 
被写体の少女と私は5年も前の横浜店からの再会で、以前は3歳の七五三と言うあどけなさ満載の小さな女の子だった。
5年の歳月で彼女は当たり前だが体も知性も成長し、今年目標にしていた小学校に親子みんなで協力し無事入学をしたそうだ。
間違いなく世で言う良い子である一面、目の前の事をひとつひとつ努力出来る小さな努力家な面が彼女の一年生とは思えない芯の強さを感じた。
そんな彼女の一面が、黒木さんとどこか似ている部分があるな…と感じながらの撮影だった。
 
写真に入る光は、午前中ならではの窓付近にのみ入る光で、全体に光が回り過ぎる事無く、
被写体の手元に強く入る。
被写体の被る帽子が顔に当たる光をより綺麗に左右に分け、顔全体での明暗さを生み、左右の瞳の奥行をより感じさせる。
手前の前ぼかしは強すぎない色味で、緑と透明のガラスの球を駆使し、奥の棚の強い線を中和し、被写体に一番目が行くようになっている。
撮影者の黒木さんにこの話をしたら、照れてしまいそうだが、
この写真の撮影をアシスト出来たことを誇りに思う。
この誇りがコーディネーターとしての醍醐味である。
だから、カメラマンもコーディネーターも両方やめられないのだ。
 
ちなみに彼女の夢は「お医者さん」で、私達はそれぞれ「写真撮りすぎ病」と「笑いすぎ病」と診断してもらった。
次回会えたら、「笑いすぎ病」から「おしとやか病」になれるように精進したい。

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