Photogenic
横浜青葉店
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Intention ~Kaori Sasaki
投稿日:2017/7/18
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Photo by Kaori Sasaki
Coordi by Natsuko Takagawa
Write by Kaori Sasaki
@Yokohama Aoba
着物を脱いだあなたは、何か足かせを外したかのように
跳ねるようにスタジオの隅々を駆け抜ける。
その様はまるで初夏の風のようです。
シャッターを押す瞬間。
カメラマンは様々なことを考えます。
フレーミング、露出、光の向き、被写体の性格や雰囲気、年齢、前ぼかし、被写体にかける言葉、被写体の興味、生命力、、、
挙げ始めるときりがないが、
出会って間もない時間で被写体の事を観察し、その子に適した言葉とその子に似合う写真を撮影することは、針の穴に糸を通す。
今の私にとってはそんな感覚でしょうか。
ライフスタジオでよく言われる「自然な写真」
その自然な写真を撮る為に私たちはスタジオに子供を開放し、ただ遊んでもらっている所を撮影しているわけではありません。
それぞれの被写体がその写真に表れるように、その人に適した遊びや、仕草を誘発させるような声かけ、
その瞬間の為に、被写体の耳に私の言葉が届きやすいよう関係を築き、どんな言葉や物で反応するか観察をします。
この写真には彼女の視線の先に意味合いが持たれるように被写体を左上に、光が少しだけ反射する手前の机を写真下三分の一程度、若干斜めに入れています。
それによって被写体との対角線上に斜めに机が入り比重が取れています。
窓を開け、外の木の葉は午後の強い光をふんわりとさせ、
葉と葉の間からこぼれる光は被写体の顔や肩に少しだけ木漏れ日の形を浮き上がらせます。
そして被写体に目が行くように右上の格子の茶色が重くなり過ぎないよう透過性のある前ぼかしを入れる。
キラキラとした笑顔でスタジオを駆け巡る彼女の目が一瞬変わる、そこには彼女の意思が見えました。
そんな瞬間を求めてかけた声かけ、、、残念ながら必死過ぎて忘れてしまったのですが。(笑)
いつか、自分の認識が今よりも広がって、針の穴が広がってスイスイ糸を通すみたいに、
被写体が輝くその瞬間を収められるよう、コツコツ自分の写真と向き合っていきます。
そして人の写真を撮っていくという事は、人と私が向き合っていくこと。
恥ずかしながらまだまだ足りない私の人との向き合い方、
人も学んでいく必要がありそうです。
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