Photogenic


横浜青葉店
scrollable

写真分析 「好奇心に働きかける」

投稿日:2017/12/10

1152 0

Photo by Kazuma Gomei
Coordi&Write by Misaki Nakagawa

@Yokohama Aoba

 
 
コーディネータをするときに意識していることがある。
それは子供たちの好奇心に働きかける声掛けをすることだ。
自然な表情やその子らしい仕草を誘発するために、声掛けの一つ、一つを考えながら行うこと。
その子のことを観察しながら、どんなことに興味があるのか、どんな声かけでどんな反応を返してくれるのか。
ただポーズを指示する言葉だけにならないように。
こどもたちにはポーズをとらされているという意識を少なく、その中でポーズや仕草を誘発すること。
 
写真に写る彼女はとにかく元気いっぱいの女の子だった。
着物撮影が終わって息苦しさから解き放たれた3歳。
2着目からは止まることない彼女を追いかけながら、
少しでも興味を持ってくれるもの探して、次々に提案しながらの撮影。
このシーンにいてくれたのもほんの数分の間だけだったかと思う。
好奇心旺盛でいろいろなことに興味がありつつも、飽きやすく、気まぐれな彼女。
いたずら好きで私たちが「やって」ということは「やーだよー」と笑顔ですり抜けていく彼女。
私たちが困っているのを楽し気にみるいたずらな彼女。
そんな彼女との撮影は私も頭をフル回転だ。
ちょっぴり芝居がかった感じではあるけど、「え?なにこれ?」と大げさなリアクションで彼女の前に出したのはポプリの入ったガラス瓶。
見慣れないものに少しだけ興味を持つ彼女の前で、まずは自分がふたを開けて匂いをかいでみる。
「え?なんだこれ?何の匂い?」とまた大きくリアクションをして彼女の好奇心を刺激してみる。
そこからひと言、「〇〇ちゃんも嗅いでみたら?」と棚に置いて、私は少し離れる。
離れるのは「写真撮るためにやらせてるんじゃないんだよ~」っていう雰囲気を出すため。
あくまで彼女の好奇心に任せてこの後起こることは見守る。
こういうやり取りをしている間、カメラマンはこの後起こる一瞬の出来事を逃さないように場所の整理をして、カメラを構えながら黙って待っていてくれる。
そうすると彼女がゆっくりと近づいて、自らふたを開けて、匂いをかぐ。
そして一言「くっさ~」といって去っていきました。笑
ほんの数分間のやりとりだったのだけど、この1枚が残ってよかった。
 
 
こどもは好奇心の塊だ。
だからそれを刺激してあげることが重要だと私は考えている。
だから単純に「ここ見てて」なんて声掛けはなるべくしないようにしている。
ちょっぴりの驚きだったり、ユーモアだったり。
たまに突拍子もないことを言って一緒に入ったカメラマンを困らせることもあるけど。
私の声掛けに対して子供たちはいろんな反応を返してくれる。
いまだに「そうなる????」みたいな子供たちの反応は毎日あるし、そのたびに笑い転げちゃうけど。
そんなところがこども写真の醍醐味で、それがあるからこの仕事は楽しいなぁと思う。
まだまだ研究しがいがある。
彼女たちの好奇心に負けないように、私も好奇心をもって働こう。
きっとまだまだ引き出しは増やしていくことができる。
 

*saki

この記事をシェアする

美しさを表現し、思い出を記録する、楽しい遊びの空間

人生の写真館ライフスタジオという名前に込めた想い。
それは、出会う全ての人が生きている証を確認できる場所になること。
家族の絆とかけがえのない愛の形を実感できる場所として、
人を、人生を写しています。

撮影のご予約はこちらから

スタジオ予約

お役立ち情報をお送りします

新規会員登録

Official SNS

  • Instagram
  • sns
  • Instagram
  • Instagram