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横浜青葉店
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写真分析 「構成要素」

投稿日:2017/12/10

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Photo by Reiri Kuroki
Coordi by Natsuko Takagawa
Write by Misaki Nakagawa
@Yokohama Aoba


この写真のどんなところが好きなの?
 
この写真で分析を書くと決めてから、この写真を撮ったれいりさんにポイントを聞こうと思い話すと、一番最初にこう聞かれた。
う~ん、どんなところが好きなんだろう。
私の写真を見る目はまだまだ感覚的で直感的だ。
ただでさえものごとを「こう言う理由で好き」とか「こういう理由で嫌い」とか説明することが得意ではない。私の中にはまだ基準がないのだ。
まずは構成要素を書き出してみる。
もしかしたらそこに基準になるヒントが隠れているかもしれない。
今回はれいりさんと話しながらそれを探していくことになった。
 
この写真で一番に惹かれたところは光の美しさだ。
優しい夕日に包まれた男の子の姿が印象的だった。
右側の一番光が強く当たる部分から、背中へ向けての優しいグラデーション。
逆光での撮影によりふんわりとした雰囲気に仕上がったこの写真。
男の子の輪郭に沿う光がまるいおでこや長いまつげを強調していて、男の子の子供らしいかわいさを表現しているように思えた。
 
次にこの写真全体の色味。
夕方の西日を取り入れた一枚なので、全体はとてもやさしいオレンジに包まれていた。
この光が一番強く入ってくる青葉のインテリアのキッチンもクリーム色と水色の優しい色合いで構成されている。
その中でひとつ目を引くアイテムが履いている赤のパンツ。
4月にかおちゃんのプロジェクトにより購入されたこのパンツ。正確にはリーディングレッドというらしい。
全体的に淡く優しい色味で統一されている空間に差し色としてはいってきたこの赤。
赤とはいってもとてもやさしい風合いの赤だ。
この赤とオレンジの西日との相性が抜群にいい。
男の子が履いているのがジーンズやベージュのパンツだったらこの写真は選ばなかったかもしれない。
そのくらいこのコーディはこの1枚の写真に大きな意味を持たせていると思う。
 
  • バランス
写真のバランスをとる時によく言われるのは「三角を作れ」だ。
この写真も三角を意識したポージングとセッティングがされている。
三角の頂点は男の子の頭。そこから足先、座っているベンチの端で三角につながる。
ベンチに座らせているのは横の画角でおさめるために、重心を重めに置きたかったから。
この選択がベンチではなく普通の椅子であったなら横ではなく、縦の画角で撮っていたはず。
でもそれでは光のグラデーションはうまく活きてこず、この写真の印象はまた違ったものになっていただろう。
また、三分割構図でポイントの目線に強い光がセッティングされているのもこの写真のバランスを保つ一端を担っている。
 
 
 
写真の構成要素というのは様々にあって、ここに書きだした以外にもたくさんの要素がこの1枚には詰まっている。
撮影時にそのどれを使い、どれを削るのかという判断をしながら今井の写真として仕上げていくのは容易ではないだろうと思う。
基準を持っていない私がそれをするのはさらに難しいだろう。
基準を持たなくてはいけない。
今回私がひっかかったポイントは色の統一感と差し色だった。
色は世界観の演出に大きな効果を持っている。
 
 
*saki

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