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横浜青葉店
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写真分析/辿った道とこの先の道 ~Kaori Sasaki~
投稿日:2018/1/14
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Photo by satsuki kudo
Coordi by mayu kanasugi
Write by kaori sasaki
この写真の原本を一緒に見ながら、私は何も考えず言葉が出て来ました。
「工藤さん、写真、、、良いねぇ~~~」
後輩にも関わらず、失礼な言い方をしてしまったかもれませんが、横浜店時代からのお付き合い。という感じで、いつも受け入れてもらっています(苦笑)
その言葉に対して、工藤さんはいつもの飄々とした話し方で、
「そうなんだよぉ~、最近ちょっと写真うまくなったんだよネッ!」(照)と、返してくれました。
私もカメラマンの一人として言うなら、、、
それを自分で言えるってすすすすごい!!!!と驚きの気持ちが一瞬ありましたが、
日々写真と哲学と向き合いながら自分と対話して、規定して、必要なものを手に入れようと苦しみながら努力しているから言える言葉なんだ。と、
そんな工藤さんだから言えるんだ。と、ストンと納得しました。
写真に写る彼は、もう赤ちゃんの時から一年に二回ライフスタジオに来てくれていて、
その中でもかれこれ5年間、工藤さんがほとんどの撮影を担当し続けています。
毎年お正月には図々しくお家にお邪魔させてもらって、親戚の様にくつろがせてもらっているお客様という垣根を超えたご家族です。
青葉店がオープンしてからはほとんど毎回青葉店で撮影させてもらっていますが、彼の成長と、工藤さんの写真の変化で、毎回違う写真が生み出されています。
特に工藤さんが青葉店から移動し、埼玉の店舗で勤める様になってからは、ずっと青葉店にいる私からすると普段撮られないような写真がとても新鮮なため、毎回撮影した後の写真をなめる様に見ているのです。
そんな工藤さんの写真がまた変化した。そんな風に感じました。
それはずっと撮り続けている被写体の影響や、現在私が撮影から離れていて冷静な目で見る影響もあるかもしれませんが、「原本を通して工藤さんと写真と被写体の関係が、写真により如実に表れている。」そう感じたのです。
被写体の彼を構成する大きな要素として、大好きなサッカーとバイオリンがあります。
その二つは必ずといって毎回撮影に登場するアイテムなのですが、今回、バイオリンを持つ彼の姿は、なんだかもう青年のように写し出されていました。
75枚の中から今回選んだこの写真。
光は完全なる逆光で撮られた一枚、露出は少しハイキーです。
ハイキーを選択することで光源の後ろのライトの格子が飛び被写体に線が被らなくなっています。
また、手前にある格子を前ぼかしにすることで写真の中に更にフレームを作り、前ぼかしがかぶっている辺りだけ、後ろのライトの格子部分が浮き上がり、写真のアクセントになっています。
のっぺりしやすい逆光に対して、前後の奥行きを感じさせながらも、一枚の作品として整理された計算された一枚だと、ため息が出ました。
また真剣にバイオリンを弾く被写体の邪魔はせず、自分が様々な角度を探し、美しい被写体の一瞬を切り取っている。そう感じました。
被写体に集中しながらも、自身の写真の色を出す。
そう簡単なことではありません。
彼を撮り続けて来た工藤さんの5年間には壁にぶつかりながらも確実に階段を上った、かっこいい先輩の道がありました。
また復帰後写真と向きあいなおす時、たくさん話を聞いて、たくさん吸収させていただきます!!
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