Photogenic
横浜青葉店
scrollable
いつも隣で
投稿日:2018/2/17
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photo by reiri kuroki
coordi by mayu kanasugi
write by kaori sasaki
私は今現在妊娠中の為、撮影に入っていません。coordi by mayu kanasugi
write by kaori sasaki
妊娠が発覚したばかりの時は、つわりが終わったらすぐに復帰する気満々で意気込んでいましたが、その後安静命令をお医者さんにもらってしまい、計1ヵ月間以上の自宅療養。
その期間、あまり動かず安静に。という生活をしていたので、とっさに走ったり、かがんだり、子供を抱えたりする現場からは離れ、このまま出産までグッと我慢し内勤務をさせてもらっています。
撮影に入らない代わりに、現在様々なお仕事をさせてもらい、初めての経験がたくさんで本当にありがたい環境を作ってもらっている事に感謝しきれない日々です。
(違うブログでも言ったけど、皆さん本当にありがとうございます…!!)
そんなこんなで毎日皆と同じお店に出勤しつつも、撮影に入らないというと一日の大半をしめる仕事がまったく変わってきます。
もちろん電話や店舗の中でお客様と接する機会はあるのですが、カメラという物理的なものに触れる機会自体が減ったので、写真を考える機会がめっきり減ったような気がしたのです。
「このままではカメラマンとして戻って来れなくなる…」と、一抹の不安が頭の隅をよぎりました。
「この時間を無駄にしてはいけない。この産前の時間、誰よりも写真を粘着質に見て行こう…!」と心の中で小さな決心をしました。
前置きが長くなりましたが、青葉店には黒木玲理というカメラマンがいます。
普段から隣にいる人の一人としてよく観察しています。
そして今月の写真を見ていこう…のターゲットにさせて頂きました^^
ライフスタジオ歴も先輩で、年齢も少しお姉さん、愛情に溢れていて、いつも人を求めています。
性格は真面目で真面目で真面目。
真面目さはコツコツ積み重ねる人が持てる最大の武器であって、私の憧れる玲理さんの大きな要素です。
でもそんな真面目さ故に、壁にぶつかる姿もよく見ます。
実力も経験も備え持っているので、目の前の壁を、かわすこともジャンプすることも出来るはずなのに、正面に来た壁をどーーん!と受けてしまう。それがもはや玲理さんの生き様な気もしています。
そんな玲理さん、年末まで撮影自体は楽しそうなのに、自分の写真に向き合うと苦しそうで、隣のデスクに座って分類する姿は、先輩ながらどこか心配な一面がありました。
私の少ないボキャブラリーと知識では、苦しいその場所から救う事が出来ませんでした。
2018年の年が明け、お正月休みを終え少し久しぶりに顔を合わせた玲理さんは、なんだか何かを去年に置いてきたような、すがすがしい表情。
おや、これは何か違うぞ?と話を聞いてみると、「私、今年はさぼろうと思うんです。」
むむむ、これは去年から「今月は休みます!」と言いながら休めず、休みたい→性格的に休めない→疲労が溜まる。の悪循環ルート…!と心配しましたが、どうやら違う様子。
休むのではなく、適度にサボるそうです。
サボるといっても性格的に、仕事に穴を空けるとか、やらなければいけない事を見て見ぬふりをする事ではないのは、もちろん承知しています。
玲理さんの言葉に、今年はやるべき事の量を管理して計画的にきちんとやって、余裕を持つ=サボる。と言う解釈を私はしました。
素敵…!これぞ大人女子…!!
そんな玲理さんの今年になってからの写真は、もちろん元々の美しい写真ももちろんですが、どこか肩の力が抜けたようなそんな気がしています。
そんな気持ちがとても反映された優しい写真がとっても目を引きます。
今回選ばせてもらった写真も、そのひとつです。
三兄妹の一番末っ子。
お兄ちゃん二人の下に生まれた彼女は活発そのもの。
ハツラツとした笑顔の持ち主で、お兄ちゃんたちは予定があってたとえ遅れて来ようとも、一人でノリノリな撮影で答えてくれる可愛い女の子だったようです。
テンションがとっても高く、ポージングもこちらの問いかけにふざけながら答えてくれているようでした。
勿論決めの笑顔やポーズも75カットにはしっかり入っていて、だから尚更この写真は動きと動きの間を切り取っていて目を引きました。
この女の子の特徴であるふっくらとした頬には、窓からの光が綺麗に横から入り、白の透け感のあるレースのドレスは逆光で透ける部分は透けて明るく、光が届かない部分は落ち、立体感が美しい。
そして体の向きは正面ですが、何かを探す右手と視線の方向に空間があり写真の重心が対角線上に流れます。
また頭を少し切る事によって被写体の目線の先に視線が誘導されます。
この子は何を探しているんだろう?と動きに魅せられます。
動きと動きの間を撮影する時には意図を必要とします。
動きをある程度予想し、フレーミングを決め、その動きが出ている間にシャッターを押す必要があります。
光や子供の動きから、玲理さんの心情が表れたそんな一枚だと感じました。
これからも真面目に写真に向き合いながらも、時には肩の力を抜いて優しい写真でたくさんの人を幸せにして欲しいと、影ながら思っています。
また目の前に壁が表れても、深呼吸をして背負った荷物を人と分け合いながら進みましょう。
いつも隣で見ていますので^^
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