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横浜青葉店
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写真分析「女の子らしさへのあこがれ」

投稿日:2018/2/17

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Photo by Natsuko Takagawa
Coordi&Write by Misaki Nakagawa

@Yokohama Aoba



 
こどもの頃、どんなものにあこがれていただろう。
女の子だったら、キラキラのアクセサリーとか、ひらひらのドレスとか、色とりどりのお花畑だったりとか、甘くて可愛いケーキだったりとか…。
私はそういう「女の子らしい」ものがとても苦手な女の子だった。
周りの友達がみんなスカートをはいているのに、私は年中ジーンズ姿で、兄からのお下がりの洋服ばかり好んできている様な、
「かわいい」ものが恥ずかしいと感じる様な子どもだったのだ。
その傾向はいまだに消えていなくて、母親からは「女らしい服とか着たらどうなの」と今も小言を言われるくらい。笑
そんな私なので、スタジオに来る子たちに「女の子らしい」を求められた時にすごく悩んでしまう事もある。
 
写真の彼女からは「女の子らしく」などとと言われたわけではもちろんない。
7歳の七五三で家族と一緒に着た彼女は、まだ小さい妹をすごく可愛がってくれているしっかり者のお姉さんだった。
でも青葉店の水色の可愛い着物を選んで嬉しそうにヘアメイクをしている姿や、
今日のためにママに塗ってもらった赤いマニキュアにペディキュアは、
彼女の「女の子らしさ」というのを、それだけで十分に表していたと思う。
 
ドレスでのソロ撮影は最終シーン。
薄いピンク色の上品なドレスを選んでくれた彼女を撮り始める頃、少し日が沈みかけていて、オレンジ色の光がこのシーンにはたっぷりと入り込んでいた。
カメラマンであるなっちゃんが撮影シーンを決めて、立ち位置に彼女を誘導。
なっちゃんが子供を誘導してカメラを構えたら、ポーズをつけてシャッターがきれる形まで持っていくのが私の仕事である。
 
光がたっぷりはいった逆光での撮影シーン。
ピンクのドレスと、女の子らしさを体現したような女の子。
どんなポージングにしようか。
はじめ、彼女に花束を渡して、胸の前で持ってもらおうと思っていた。
お花はやっぱり女の子の表現には欠かせないアイテムだし、
手に何かを持ってもらうことでその後の流れも作りやすくなる。
でも、花束を手渡して、なっちゃんの位置からもう一度彼女の姿を見て考えを変えた。
花束を返してもらって、代わりにドレスの裾をつまんでもらうと、
逆光の光がドレスに透けてとても綺麗だった。
右手でゆっくりとドレスをひらひらさせてもらいながら、目線は足元を見てもらう。
可愛く塗られたペディキュアを見て、彼女の口元も自然とほころぶ。
逆光での撮影は被写体の輪郭をなぞる。
なので体の前で何かを持つまとまったシルエットではなくて、手を広げて貰った少し空間をつくったシルエットの方が映えるかもしれない。
そして彼女自身の女の子らしさを表現するのには、このシーンでアイテムはいらないのではないかと思った。
ひとつの仕草だけでも、女の子らしさは十分に表現が出来る。
 
今の時代に「女の子らしい」とか「男の子らしい」とかナンセンスかなとも思う。
でも憧れというのはそういう所にも潜んでいるんじゃないかなとも思う。
こどもたちのあこがれを表現できるように、
私自身は全然女の子らしい所もないけれど、
もっともっと感覚を磨いていかなくてはいけないなと改めて感じたでした。


*saki
 

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