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横浜青葉店
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伝統の赤、格式の黒

投稿日:2021/11/20     更新日:2021/11/30

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VOGUEの表紙のような写真が撮りたい。
被写体の持つ、内なる力強さ、多様性や独自性こそが人間の持つ美しさの源だと知っているから



写真分析


①構図
 この写真の最大の特徴が構図だ。
 日の丸構図。非常にシンプルだが、ここまで徹底された日の丸もなかなか見ない。
 X軸/Y軸共に真芯を捉える。故に被写体の魅力が直球に伝わり、安定性と恒久性、力強さを感じる。
 その真芯にはこちらをしかと見つめる眼差し。真っ先に視線をが誘導されると共にしばらく見る者を離さない。


②色
 一枚の写真を作る時、その画面を構成する色のマネジメントは非常に重要だ。
 この写真のテーマカラーはレッドとシアン、そして白と黒。
 補色同士で画面を構成する事で、力強さを演出する。
 被写体の纏う着物や小物はレッド。背景色はシアン。
 女の子らしい滑らかな肌は白、被写体の特徴である日本髪の黒。


③光
 やや順光気味に当てることで肌を滑らかにして着物の発色を出す。
 背景に辿り着く前に光量は落ち、明暗差ができる事でより被写体が引き立つ。
 一方ややサイドから当てる事で肌にグラデーションが生まれ立体感が出る。
 画面左側は明るくなる事で肌を美しく見せ、画面右側は暗く落ちる事で小顔効果が生まれる。
 今回強調したかった日本髪の綺麗な毛質までしっかりと表現し、小物の金具に艶が出ている。


④ポージング
 女の子らしさが映えるように、嫋やかな手指の動きで曲線を作る。
 手の甲より手の平、とりわけ小指がしっかりとこちらを向くよう側面を見せる事で曲線美は強調される。
 右手を高く、左手を低くする事で立体感を持たせる
 どの中で、首元の半襟、その下に箱背子、左手に持つバッグの和柄を見せる事で和装を強調
 ポージング位置がずれてこれらが隠れてしまっては和装感が一気に半減するので、微妙な匙加減が必要となる
 最後にぐっと顎を引いてもらう事で、日本髪が立ち上がり立体的が生まれる。


⑤レンズ
望遠レンズを使えばXY軸の圧縮効果が見込め、上は日本髪から下は着物までその魅力を一枚に圧縮する事ができるであろう。
しかしダイナミズムが失われる傾向にある為、中間地点の70mmを選択する
ややハイアングルで撮る事で、特徴的な瞳にのみピントが合い、その他の部分はうっすらボケていく。



被写体の持つチャームポイントを瞬時に見つけ、それを最適な方法で抽出する。
こと着物については、儀式的な要素が強く、特に審美性が問われやすいので神経を削る。


シンプルだけど、グッと人の心を掴む写真。
 

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