Staff BlogYokohama Aoba

Reiri Kuroki
横浜青葉店

黒木玲理

初めましての方も、
お久し振りの方も、
いつもどうもー!の方も
こんにちは。

黒木玲理です。

ライフスタジオ8年目、2019年現在は横浜青葉店に在籍しています!

それぞれのお客様の「想い」にFitした撮影をしたいと思っています。
皆さんが、どんな想いで撮影に来てくださっているのか、色々聞きにいきますので教えてくださいね^^

Blogでは
Butterfly
写真分析
blog そして「はじめまして」は続く。
Let me see… わたしのこと
を主に発信しています。

お気軽にのぞいてみてくださいね。

写真分析 / 空間構成

2018/9/12

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Photo&Write by Reiri Kuroki
Coordi by Misaki Nakagawa

@Yokohama Aoba



構成要素を、組み立てる。
それは、写真の世界観を構築することです。

世界観を構築する、とは、その写真の中の違和感を取り除いていくこと。
その空間が、そうであることが当たり前であるかのように、しっくり馴染んでいること、だと思っています。


ライフスタジオには、世界観を構築する上での大きな要素として『インテリア』があります。
建物の内装、壁の色味や素材、置いてある家具や小物といった様々な構成物が、それぞれのインテリアの世界観、イメージを担います。
例えば、構成物も多く、その世界観が完成されているようなスタジオは、初めてそこで撮影をする撮影者でも、コーディネートのイメージや写真を撮るポイントがわかりやすい。明確に造り込まれた世界観は、撮影者を誘導します。
しかし、それは固定概念に捉われやすいという側面も持つでしょう。『こういうイメージで撮る』『この場所からこの角度で撮る』、そういうポイントが明確な場合、人は得てしてそう撮りがち、です。毎日同じスタジオで、毎回違う被写体を前に撮影を行なっていながら、何となくそのポイントを使い込んでいってしまう……経歴の長い撮影者であれば、良いインテリアであればある程に、必ず陥るところでもあります。
だからこそ、意識的に撮影の流れを変えてみたり、写真主題を設けてみたりしながら、新しい要素や構成の仕方を、模索し続けるのです。
与えられた環境、条件に対し、それを踏まえた上で撮影者の思考と意図を写真に反映させてこそ、撮影者はその存在意義があると言えます。

その点、横浜青葉店のインテリアは、良くも悪くも『余地』のあるものであるように感じます。
5年前にOpenした当時、最大規模の面積を誇った青葉店の空間は、その広さを活かして全体に引きの距離を確保できる開けた空間があるスタジオ、という印象でした。
各所に撮影をする際のポイントは設けられています。しかし、世界観として明確なイメージをもたらす程には造り込まれてはいません。
それは、撮影者に能動的なひと工夫を要求します。その写真を仕上げるのは、撮影者です。物理的に、現実的に、インテリアそのものは変わりませんし、窓の位置も、差し込む光の量も、同じ季節の同じ時間であれば大体同じです。
しかし、シンプルに見える目の前の空間は、それでも幾つもの構成要素で成り立っています。同じ条件であっても、構成要素の組み立て方を変えれば、世界の見え方は、変わります。
横浜青葉店が持つ『余地』は、一見まとまった構成要素をもう一度見詰め直し、分解し、再構築していく撮影者の主体的な働きかけで、その空間の可能性を拡げていくことができる、それを受容できる『余地』なのではないでしょうか。


この写真では、被写体は4歳の女の子。彼女がいる空間は、広い青葉店の中で比較的狭さを感じる突き当たり部分です。
おしゃべりでおしゃまな彼女が、このコーディネートでこの空間に立った時、『秘密の遊び場』というイメージが湧いてきました。
子どもは、狭いところに自分の好きなものをまとめて遊ぶのが好きです。大人にとっては狭くても、本人にとってはワクワクする秘密基地。だからこそ、物理的な狭さの中に複数の構成物をバランスよく配置することで、写真という絵としては広く切り取り、様々な要素を入れ込みます。
本来なら、インテリアに対して真っ直ぐカメラを構えることがセオリーですが、この場合やや斜めから捉えることで、写真の右側に奥に向かって延びる壁を入れました。窓や窓枠、壁の羽目板の線や質感等が段階的に層を成すことで、空間としての奥行を印象付けながら構図としては広く見せていきます。
マガジンラックや彼女が座る椅子、その下の香水瓶なんかは、私が配置しました。椅子とマガジンラックの向きは、やや角度をつけて写真の中心に向けることで、散漫さを感じさせないようにしています。
置く小物は、コーディネーターが彼女に合わせてくれた衣装の雰囲気を阻害しないように、同系色を意識してまとめました。フェミニンな、女の子が好きそうな、可愛らしい世界観。露出は少し明るめで、陰影の諧調が淡く展開されるようにすることで、柔らかな雰囲気に仕上がりました。
そこにいる彼女は、うきうきと楽しそうで、その期待感はぴょこんと跳ね上がった爪先が物語ります。
ここから始まる、この場所での、彼女のストーリー。

横浜青葉店のインテリアは、『余地』を残しています。
例えばこの空間で、カメラを少し左側に向けて、レンガの壁を入れ込みながら露出の設定や配置する小物を変えて、全く違う雰囲気の世界観を作り出すことも、可能です。
物理的には、狭さも構造も変わりません。造り込まれた世界観がない分は、撮り辛く感じる部分もあるかも知れません。しかし、横浜青葉店の『余地』が私は好きです。
ひとりひとり、それぞれの個性と特徴と美しさを持った被写体を、写真の中で生き生きと表現する。その為にあるのがインテリアであり、空間です。
基本的な部分は、構造上の条件に合わせて。同じ場所、同じ空間ではありますが、被写体本人と、そのコーディネートと、カメラを持つ撮影者の意図という、幾つもの可能性の組み合わせは『あなた』の写真を織り成します。
『あなた』の為の1枚。そこに至る為の空間を構成しようとする撮影者の意図を受容する、横浜青葉店の『余地』は、まだまだ可能性を秘めているのかも、 知れません。


 

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