PhotogenicAoyama

瞬間の力

2018/3/1

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私たちが求める美しさの中にはどんな要素があるのでしょうか?

美しいと感じるものは人それぞれで
美しいと感じる対象物もまたそれぞれです。
一般的には、絵画だったり場所だったり
音楽だったり踊りだったり、人物だったり写真もその対象になり、それらほとんどが観るものという共通点があります。


今月にアンリカルティエブレッソンという
歴史的に有名な写真家の映画をみんなで見る機会がありました。

アンリカルティエブレッソンといえば、決定的瞬間というものが有名で、構図とタイミングの重要性について話しているものが多く、何を写すかではなくどう撮ったかを重要にした人物です。

何気ない毎日や見飽きた風景などに構図の力と何かの瞬間を融合して面白く仕上げていき
またその瞬間は手を加えるのでは無く、スナイパーの様にひっそりと構え撮影をしていくスタイルです。

それについて彼はリアリティの追求だと話していました。



その映画に出てくる言葉にライフスタジオと共通するものがあると感じ何点か紹介します。

相手と打ち解ける事
無理強いするとその人を失う
多くのことを物語る写真が良い写真
写真家になるためには知識より見る目
自分がいるからこそ写真が生まれる
写真が自分の人生を写す
本当の知識は経験から
人は細部を見る
撮影者には瞬間を選ぶ楽しさがある
一瞬で決まる

などでした。



紹介したのはごく一部でしか無く、またその意味について真に知り考える必要はありますが、この映画から共通点を感じたと同時にライフスタジオが求める美しさについて新たに考えるきっかけとなりました。



ライフスタジオのマインドに出てくる美しさは平穏という言葉が付いており、平穏という美しさという言葉で表しています。

平穏な毎日が過ぎていくとよく聞きますが、平穏というのは変わりなくおだやかな様という意味で、平穏は目には見えない存在です。

上記の、人が美しいと感じるものを考えた時に観るものという共通点がありましたが、平穏という目に見えて存在を美しくということは、瞬間的な意味を持つのではないかと考えました。

平穏と感じるのは人それぞれで、だからこそ相手と関係を深め知る必要があります。

写真に写る彼女は年齢的には2歳の女の子で
この時期の特徴としては、自我が芽生え始め自主的に何かをやるのが楽しいと感じる年頃です。

そんな時期の彼女にも平穏を感じる瞬間はあり、また今月の青山店での主題である直射日光についても考えていき、今この場所でそれは何かについて考え撮影していきました。

彼女は暗い所が苦手で明るい場所を好みました。
また階段を登るのに楽しさを感じていた。
そこで隣の部屋で撮影していたのを一旦辞め、階段と明るい光が入るこの小屋で撮影する判断をしました。
この小屋に来た瞬間、彼女が夢中になって楽しそうに遊ぶ一面が表れ、明るい場所と大好きな階段と彼女の動きが上手く引き立てあうタイミングという決定的瞬間を待ったのがこの一枚です。

ここで撮影者がカッコ良く暗い写真を撮りたいと考え行動していたら、今の彼女の時期では平穏という感情は出なかったのではないでしょうか。



被写体は一人一人違います。
だからこそ年齢の知識や人についての哲学を通し、それぞれを理解することを通して相手を深く知る必要があり、そこから新たな一面が表れてくる。

また綺麗に型にはめるのではなく、被写体の美しく見える部分を引き出す事が重要で
楽しむ空間からお互いに心を楽しませ、お互いが自然な姿から、被写体自身の気づいていない美しい部分を私たちが発見し記録することが必要なのではないでしょうか。

その為にはカウンセリングの際の会話も重要だし、洋服選びやインテリアの選択、声のかけやポージングなど様々な構成力が必要になります。



美しいものとは、音も絵も、踊りも芸術も、思想をイメージ化し日々を潤して、毎日の生活の中で味わわれているものですが、私達の写真の美しいという要素は、日々の生活に寄り添い豊かにさせてくれるものではないかと考えました。

結果、美しい写真の要素に含まれるのは、カメラの性能や技術ではなく、撮影者や共に作るコーディネーターや家族が、このかけがえのない時間で何を築き残したいものに意識を向けられるかやどれだけ私たちがそれを伝えられるか、撮影者自身の観ようとする目と築いた関係性をどこまで大事にでき、色んな要素を判断しその瞬間を作り上げられるかが重要なのではないかということです。

出会いの分だけ形がある。


この場所では平穏という美しさを通して、成長の豊かさや深さも知れる場所でもありたいと更に思わせてくれる一枚でした。


Photo by Shie
Coordinate by Gahee

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