Photogenic


横浜青葉店
scrollable

変化を感じる一枚を。

投稿日:2019/4/2

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Photo by Kaori Kobayashi
Cordi by Natsuko Takagawa
In YokohamaAoba

 

春休みシーズンに入り、毎日のように10~12歳の子に出会います。

まだ青葉店がオープンした2013年頃は、ハーフ成人式で撮影する子も今ほどは多くなく、
10歳と聞くと、いつもの撮影なんだけれど、小さい子の撮影とはまた違っていて。
そわそわドキドキしていた覚えがあります。
 

 

来てくれる子どもたちもどんどん成長し、世間的にもハーフ成人式という名前をも広がり、
お洋服のサイズを増やしたこともあり、大きい年齢層の子に出会う頻度は確実に毎年あがっているように思います。

私たちも、お年頃の子たちに対して何を話そうか?写真をどのように撮っていこうか?常々考えています。
もう自分の世界観もあり、
写真を撮られるということにもしっかり認識があって、
他者からの目線を意識する年頃。
ごまかしなんてもってのほか。正面切って「自然」を引き出すことは、中々難しいです。
 

自分の10~12歳という時期はどうだったかを考えても、
妙に服装や髪型、写真に写ったときの自分の表情や他の人にどう見られるのかを意識し始めた時期だったなと感じます。
周りの子も急におしゃれを意識し始めたり。
6年生の修学旅行の写真は、がははと笑うとダメだ!二重顎になる!と思ってか。
お澄ましキメ顔ばかりで、今見返すと凄く面白いです。全部同じ顔で・・・

 

スタジオに来てくれる子たちと話をしていると、自分が同じ年頃だったら、
こんなにも大人と話をしながらポーズをとるなんて自分は出来なかったな、と思うのです。

写真を撮ることはごまかせないけど、その子に合わせて、肩の力を抜いてもらえるように、
友達のように思ってもらえるように、この人に気を遣わなくていいんだな~、と思ってもらえるように、おしゃべりをします。

ポーズをとってもらうのもどうしても指示っぽくなってしまいます。
それは言葉が通じる年齢だからです。
なので、ある程度動いてもらいながら、ふと力が抜ける瞬間を作り、見つけて、瞬間を探っていきます。
 

 

今日、出会った彼女は、二年前に五明さんがハーフ成人式を撮影した女の子。

こんな仕事よ、ありがとう。BY五明さん

その時の写真を私もよくよく覚えていて、今日会えるのがとても楽しみでした。
前情報では、少し恥ずかしがり屋さんで、ゲームが好きな女の子。という情報。

12歳、中学入学の記念の撮影に来てくれました。

部屋に入ると、ちょうどコーディネーターのなっちゃんと、ママと、彼女と3人でお洋服を選んでいる所でした。
部屋一面に広げられたお洋服とにらめっこしながら、うーん、と悩んでいました。

自分の好みと、お姉さんにお勧めされたもの、二着選ぶ際に雰囲気が似てしまうのはどうなのだろう、など、
いろんな考えでうーん、うーんとお悩みでした。
言葉の端々に、私たちへの気遣いも見えて、とてもまじめでしっかりした子なのだと感じました。

そんなこんなで衣装が決まり、いざ撮影が始まると、彼女は予想以上にリラックスした感じで撮影にのぞんでくれました。
私となっちゃんの無茶ぶりにも笑顔で対応してくれて、無邪気な笑顔がとても可愛い女の子でした。


ハーフ成人式の撮影では大人っぽい写真が多くあったので、今回は明るい雰囲気の写真を多めに撮影していきました。
撮影が進むにつれて、頭の中にあったハーフ成人式のときの写真の印象の彼女が、今の彼女の印象に塗り替えられていきました。

当たり前なのですが、
10歳の時よりも、ちょっとだけ、余裕が見えるのは。
大人に見えるのは、彼女の成長です。

最後のシーンで、大人っぽい印象の写真を残そうと思いました。

背もぐんと伸びて、スタイルも変わり、顔の輪郭もシャープになり、
「コドモ」から「オトナ」への変化を感じ、余裕が見える雰囲気も、表現が出来たらと思いました。

まず、輪郭を強調したいため、光は一灯で逆光、輪郭をなぞるように光を設定しました。

そして、以前のハーフ成人式の写真では一灯でサイドの光で明暗くっきりと「意志の強さ」のようなものを感じる写真が印象的で、
それが「こんな表情も出来るようになった」という意志の表れのようにも見えたので、
そこから、今回は、光と前ボケで全体の雰囲気を柔らかくふんわり表現し、
力が抜けたような、前回よりも「余裕」を感じられるように表現しました。

顔をぐっとあげてもらい、視線も強い印象にならない様に上ではなく、顔を上げた先よりも少し下の方を見てもらい視線を強くし過ぎないように気をつけました。
大きく何か特別な何かをしたわけではないのですが、横顔で「余裕」が感じられるように、と思い、集中して撮影した中でこの一枚が一番自分の中でしっくりきました。

モニター後、彼女にどうだったかを聞くと、「暗い写真が好き」とのこと。

どうやら明るく笑顔の写真よりも、暗く、かっこよく撮っている雰囲気のものがお好みのようでした。


自分の写真を誰かに見せたり、飾ったりするのは少し恥ずかしい気持ちもあるかもしれないけれど、
例えば写真を見て「こんな写真なら、飾りたいかな」なんて思ってもらえたら、それが最高だと思うのです。


中学生らしい笑顔の写真、照れた表情、そして前回よりも成長を感じる一枚を。

私が出来る事はそんなに多くはないけれど、
彼女に残したいと思った一枚、一枚を届けることが出来て、嬉しく思います。

 

 

また、掲載を許可して下さり、ありがとうございました。

そして、ゴメラマンには、彼女の成長を、ママの愛の叫びを(笑)伝えたいと思います。

小学校卒業おめでとう。
そして、中学入学おめでとう。

人生の節目を思い出すような、一枚になっていたのなら嬉しいです。

出会いに、感謝します。

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