ライフスタジオの写真の醍醐味の一つとしてよく言われるのが、『自然体』。

しっかりキメた写真もいいけど、子どもたちのいつもの姿も残したい！と思い来ていただく方も少なくありません。

でも、子どもたちにとって、スタジオは『いつもの場所』かと言われればそうではない。

初めて来てくれる子、来た事あるけど前回は小さかったから今回も初めましてと同じくらいの子。

緊張するのは当たり前で、自身も人見知りなところがあるのでその気持ちはとてもよく分かります。

ではどうやって『いつもの姿』を引き出していくのか。声掛けや雰囲気次第で全く変わるのを、この1年幾度となく見てきました。

 

ポージングも同じように、声掛け次第で変わります。

こんな風に残したいとイメージしたものに、彼ら自身の素の要素が加わることで唯一無二なものになるのです。

 

と、偉そうに文章にしていますが、これを実現させるのは簡単ではなくて私自身の大きな課題の一つでもあります。

彼は緊張するとかそういうのは最初からなくて、意欲的に撮影に参加してくれました。

でも、モデルというわけではないのでこちらからも声掛けをします。

この時は一緒に入ってくださったすーさんが、「そのカメラ入るポケットある？」と一言。

すると、スーツのいろんなポケットに入るかどうかを確かめようとする彼。

いつの間にかただ立っていた姿勢から少し崩れて、体の向き、重心、傾き、足の位置、ポケットを探る仕草がより「自然」になりました。

「私はポケットを触る仕草が撮りたいと思った。だからポケットを触ってもらった。」だけでは生まれない様々な要素を引き出すために、

どう声掛けをすればただの動作が『面白いこと』に繋がるのか。

今の私にとっては難しい問いのひとつで、でもこんなに奥の深いものはなかなかないと思わせてくれる問いです。

これからも真正面から向き合っていこうと思います。

Lifestudio Fujimino

Coordi Soo

Photo Kii